

【保育所等訪問・児童発達支援で働いている職員へインタビュー】
今回のインタビューは、保育士として10年以上の経験を持ち、放課後等デイサービスだけでなく、児童発達支援や保育所等訪問にも従事していて頼りにされているO職員にお願いしてみました。Oさんの言葉を通じて、福祉の仕事の魅力に迫ってみました。
【聖徳会に入職したきっかけは?】
私が聖徳会を就職先として選んだのは、実際に現場を経験し、その良さを実感したからです。
保育の専門学校に通っていた頃、実習先の一つとして聖徳会の行田園で施設実習を行いました。
保育園での実習には慣れていましたが、障害福祉の施設での実習は初めてだったため、初日は不安と緊張でいっぱいでした。
しかし、日を追うごとに、その不安は「驚きや感動」に変わっていきました。
例えば、実習中にはこんなことがありました。
ご利用者の方は、とても優しく接してくださり、笑顔で名前を呼んでくれたり、「Oさん頑張ってね」「何でも聞いてね」等励ましの言葉をかけてくれたりもしました。
また、言葉を交わせないご利用者も、笑顔でハイタッチをしてくださったので、言葉はなくとも歓迎してくださっている気持ちが伝わってきました。
そして、何より実習担当だった職員のご利用者の方との関わりに感動しました。一人ひとりに寄り添い、温かく丁寧に関わる姿を見て「こんな支援員になりたい」「こんな素敵な人の下でいろいろと学びたい」と思うようになりました。
ご利用者の小さな変化を見逃さず、一緒に喜び、時には優しく背中を押して支えていく、そんな姿に憧れを抱きました。
実習を通して「人を支える仕事の素晴らしさ」を実感し、私も実習担当職員のように、人の役に立てる支援員になりたいと思い、聖徳会へ入職いたしました。
【仕事をしていて特に嬉しかった瞬間はどんな時ですか?】
一番うれしい瞬間は、お子さまたちの成長を感じられる瞬間です。
「できた!」という瞬間に立ち会えるのがこの仕事の大きな魅力だと思います。/

【職員やご利用者とのエピソードを教えてください】
(1年間の個別療育、保育所等訪問支援で見えた成長)
ある男の子が個別療育をスタートした時、落ち着きがなく活動に集中することが難しい状態でした。
また、自分の思い通りにならないと激しい癇癪を起し、大きな声を出したり、感情のコントロールができなかったりする場面も多くありました。
私は最初はどう支援をしていけば良いか悩む日々でしたが、事業所内の理学療法士からのアドバイスや意見をもらい、この男の子のペースに合わせながら少しずつ焦らず、無理させず、彼が「たのしい」と思える関わりを心がけながら一対一の療育を続けていきました。
1年が経過する頃、小さな積み重ねが大きな変化に!
彼の姿は大きく変わっていきました。
◎落ち着いて活動に参加できるようになった。
◎ひとつの事に集中して取り組める時間が増えた。
◎癇癪を起す事がなくなり、自分の気持ちをコントロールできるようになった。
このような成長が見られたときには1年間の積み重ねが実を結んだことを実感し、私自身とても感動しました。
ここまで彼が成長できたのも、保護者の方の関わり、幼稚園・保育園の先生の関わりにも努力があったからです!
そして、子どもたちにみんなで時間をかけて関わることで確実に成長していく事を改めて実感しました。
彼の成長を目のあたりにし「支援の続けることの大切さ」や「関わることの意味」を深く感じました。
これからも、一人ひとりのお子さまに寄り添いながら「できた!」の瞬間を一緒に喜べる支援を続けていきたいと思います。

【福祉の仕事を通じて成長したと感じることはありますか?】
相手の気持ちを深く考えられるようになりました。
具体的には・・・
・コミュニケーション力が磨かれた。
・どんな状況でも前向きに考えられるようになった。
・人と関わる事の楽しさを再確認できた。
・人に寄り添う力が養えた。
と、感じています。
【今後の福祉業界でどうキャリアを発展させていきたいですか?】
保育士としての経験を通じて、子どもたちの成長を支えることの大切さを実感してきました。
特に発達に特性のある子どもたちと関わる中で、個別の支援や環境調整の重要性を学びました。
今後は保育の知識を加えて、障害児支援の専門性をさらに高め、「お子さまたち一人ひとりに合った支援ができる存在」「より専門的な支援ができる存在」になりたいと考えています。
また職員同士のつながりを大切にし、チームで支援の質を高められる事を目指していきたいと思います。
【まとめ】
ご利用者はもちろんのこと、ご家族や各事業所と情報共有をしながら、一人ひとりにどう関わっていくのか? 子どもたちの未来が「幸せであってほしい」と願いながら支援することにより、職員自身も成長でき、かつ大きな喜びも待っています。
またOさんのように、長年にわたって福祉業界で働く中で多くの経験を積みながら、自分のスキルを高めていくことができるのも魅力の一つです。
これからも、私たちは小さなお子さまの手に握られた大きな未来に責任を持ち、日々支援をしていきたいと思っております。