福祉×デジタル!!デジタル投資を活用して業務を効率化!

『福祉×デジタル』と聞いて、どのようなイメージをしますか?
「難しくて使いこなせなそう」と頭に浮かんだそこのあなた!
その考え、ちょっと待ったです!
IT化に取り組む聖徳会。多数のデジタル機器を活用することで、ご利用者にも職員にもたくさんのメリットがありました。
この記事では、『福祉×デジタル』って難しそうというイメージを払拭します!

聖徳会で導入しているデジタル機器をご紹介!

埼玉県行田市にある社会福祉法人聖徳会の2つの障害者支援施設 見沼園と行田園。

見沼園は本年度、新しく増築した「はなれ」がオープン。住まいとしての居心地の良さを追及した、木のぬくもりを感じられる施設です。

行田園は歴史を感じる築30年の施設です。ニーズに合わせて修繕をしながら、住みやすい環境づくりに取り組んでいます。

上記の2施設で導入しているさまざまなデジタル機器をご紹介します。

清潔な棟内で快適な暮らし

●『DX清掃ロボット Whiz i(ウィズアイ)』でいつもキレイ!

清掃ロボットは、施設内の間取りをインプットしてお掃除してくれる優れものです。
日課として掃除の時間はありますが、その他の時間は清掃ロボットが稼働していることで、常に施設内を清潔な状態に保つことができています。
ゴミを見つける・箒を取りに行く・掃き掃除をする・片付けるという一連の流れが減ることで、他の業務を行う時間が増えました。

■見沼園の清掃ロボットは、工作が得意な職員により、とても可愛くデコレーションしてあり、ご利用者から大人気です。

■行田園では、清掃ロボットを導入する時、障害特性上、気になってしまうご利用者がいるのではないかと懸念されました。
しかし、少しずつ稼働時間や範囲を増やしていくことで、今ではご利用者にも受け入れられて活躍をしています。

●『ピュアウォッシャー』で空気キレイ!

ピュアウォッシャーは、空気清浄や除菌、加湿や消臭をしてくれます。以前は施設見学者から施設特有の臭いがあると指摘されたことがありますが、このピュアウォッシャーを導入してから、棟内の空気に変化がみられています。 

ご利用者支援で大活躍の介護ロボット。実際に使用した感想をご紹介!

安全・安心な生活でご利用者の満足度向上を実現

●『眠りSCAN(スキャン)』で夜間の見守り強化!

眠りSCAN(スキャン)は、布団の下に設置する機器で、睡眠や呼吸の状態をPCやスマートフォンで確認することができます。ご高齢の方、転倒の危険がある方、発作をお持ちの方などに使用しており、いち早く異変に気づき対応することができます。ご利用者が立ち上がると音で知らせてくれるので、作業をしていても気づきやすいです。

■職員の声

・夜間に排尿の声掛けをしていたが、覚醒したら声をかけるようにしたので、睡眠を妨げることがなくなった。

・離床したことが分かるので、すぐにご利用者のもとへ行くことができて、見ていない時の転倒が減少した。 

・接続や操作が簡単なのが良い。記録に残るので、睡眠のリズムや覚醒の要因は何かなど知ることができる。

■使用しているご利用者の声

・わたしも年だから、あると安心する。寝てても使っていることが気にならないわ!(ご高齢のM・H様)

・立ち上がると、すぐ職員が来てくれるんだよ~嬉しいな~!(ひとりでの歩行が不安なN・T様)

●『DFree(ディーフリー)』で排尿の自立支援!

DFree(ディーフリー)本体を膀胱付近に装着し、尿がどのくらい溜まったかをPCやスマートフォンで確認することができます。その時の詳細を記録に残すことができるので、職員間での情報共有にもなります。トイレへ行くタイミングを図ることが難しい方が使用しており、自立への手助けとなっています。

■職員の声

・日々の記録を参考に、おおよその排尿時間の予想ができて失禁回数が減少した。自信に繋がった笑顔も見られ、支援者として嬉しかった。

・定時のトイレ誘導ではなく、その人に合わせて誘導することができて、ご利用者の負担軽減になったと思う。

■使用しているご利用者の声

・いつも残尿感があるように感じて、トイレのことばかり考えていたけど、職員から勧められてつけてみたら、そんなに溜まっていないことがわかって心がほっとしました。良かったです。(K・N様)

●『ココヘルパ』でお待たせすることなく迅速な支援!

見沼園はなれではナースコールを導入しています。 オレンジのボタンを押すと職員のスマートフォンに通知がくるので、すぐに居室へ駆け付けることができます。記録を残すことができたり、内線機能があったり、とても便利な機能がついています。

■職員の声

・何かあったら呼び出してもらえるので、職員側も安心感がある。

・コールが鳴り対応すると、もう一人の夜勤者にも誰が対応しているか通知してくれるので便利。

■使用しているご利用者の声

・すぐ来てくれる!

職員同士の情報伝達で活用しているデジタル機器をご紹介!

業務効率化・コミュニケーション円滑化で職員の連携アップ!

●『Buddycom(バディコム)』で情報共有がスムーズに!

Buddycom(バディコム)は職員が携帯しており、すぐに連絡を取り合うことができます。ご利用者対応をお願いしたいとき、来客時や緊急時など活用方法はさまざまです。職員を探す時間を大幅に短縮することができるようになりました。

■職員の声

・離れた場所から伝達が可能になり、とにかく便利!特にご利用者に何かあったとき、ご利用者のもとを離れることなく応援が呼べるので安心して支援ができる。

・「あとで確認しよう」「あとで伝えよう」と思っていたことをすぐに連絡することができるので、伝え忘れが減少した。業務の時短にも繋がった。

※社会福祉法人 聖徳会のBuddycom(バディコム)導入事例がサイエンスアーツで詳しく紹介されていますので、こちらも是非ご覧ください!

https://www.buddycom.net/ja/example/example-article25.html

分かりやすく、誰でも操作可能!

数々のデジタル機器をご紹介しましたが、接続方法や操作方法がどれも簡単で、分かりやすいものばかりです。

機械音痴のわたし(筆者)は、IT・デジタル化していくことに初めは不安を感じていましたが、今では問題なく活用できています。メーカーさんも福祉業界のニーズを熟知した上で開発しているのでしょう。したがって、機械化に苦手意識がある方にも安心ですよ!

『福祉×デジタル』で生活の質を上げていこう!

わたしたち職員は、常にご利用者に寄り添った支援をしています。支援にプラスして、ご紹介したデジタル機器が、豊かさや安全・安心のお手伝いをしてくれているので、業務が効率よく進み、生産性向上に繋がりました。
ご利用者一人ひとりと向き合う時間が増え、手厚い支援ができるようになったのは、大きなメリットと言えるのではないでしょうか。

そして、人員不足と言われる福祉業界。
職員は少ないのに業務が多いのでは、体力も精神も疲弊してしまい、退職という悪循環になりかねません。
聖徳会では、働く職員の負担軽減や福祉力強化のために、介護ロボット導入を率先して行い、働き方改革に取り組んでいます。

聖徳会のご利用者は、主に知的障がいをお持ちの方が利用しているため、障害特性上、新しいものの受入れが難しいなど、使用方法を検討していく必要もあります。
そのような課題にも向き合いながら、良い効果に繋がるように、試行錯誤しながら活用していきたいと思います。

「何も変わらない施設」ではなく、「良いものは取り入れて成長していく施設」を目指して、ご利用者の生活の質を上げていきたいです!