わたしにもできるかな?はじめての『障がい者支援』

社会福祉法人聖徳会は、「すべては人を愛する心から」というシンプルな思いがあれば大丈夫!

障がい者とひとくくりに考えるのではなく、障がいのあるご利用者一人ひとりと向き合い、望むものや必要なものをサポートするお仕事です。

興味を持つと広がる福祉の世界!

福祉の仕事の求人を見ると、「高齢者施設の介護職員」や「障害者施設の生活支援員」と記載されていることがありますよね。

「高齢者施設の介護職員」という求人を見て、食事・入浴・排泄の介護、認知症予防の体操やレクリエーションを実施しているなど、なんとなくイメージが浮かぶのではないでしょうか。(実際は、もっとたくさんのことがあると思います。)
超高齢社会と言われる昨今、老々介護問題、介護職員の人手不足や給与問題など、高齢者についてのニュースをよく目にすることも多いと思います。また、身内や近所で生活されている高齢者も多く、高齢者と関わる機会があるため想像しやすいのではないかと思います。

しかし、「障害者施設の生活支援員」はどうでしょうか。
よく分からない、入所の障害者施設があることも知らなかったという声を聞いたりします。
「どんな人が入所しているの?」「どんな活動をしているの?」「食事や排泄の介助はあるの?」「障害についての知識がないとできないのかな?」と、疑問が先行して、「よく分からないからやーめた!」と、就職先候補から外されてしまうような気がします。

そこで、障害者施設でのお仕事が分からないという方、自分にできるのか不安という方に、社会福祉法人聖徳会行田園の『障がい者支援』について、お話をしていきたいと思います!

はじめての『障がい者支援』での感情の動き

現在、わたし(筆者)は行田園で実習生受け入れを担当しています。
行田園には、多くの社会福祉学科の学生、保育学科の学生、介護等体験の学生が実習に来ます。

そこで、毎回わたしが感じることを書きたいと思います。

●実習前オリエンテーション
ほとんどの学生が初めての障害者施設ということで、緊張が感じられます。そのため、緊張をほぐすアイスブレイクから始めます。穏やかな雰囲気に変わり、施設の概要やご利用者支援の説明、施設内の見学をしていきますが、しだいに、穏やかな雰囲気から、「自分にできるのだろうか…」と悩ましい表情に変化していくのです。
わたしは、「はじめてのことで驚きや戸惑いもあると思いますが、最後は楽しかったと笑顔で言っている学生が多いですよ!」と、みなさんにお伝えしています。

●実習開始
1日目は緊張している様子や驚きを隠せない様子の学生ですが、2日目には楽しそうな表情に変わり、10日後には頼もしい顔つきでご利用者支援をおこなっています。

●実習最終日の振り返り
「はじめは、自分にできるのか不安だったが、関わっていく中で一人ひとり個性があり、温かい人が多く、不安は消えていた。」「声掛けの難しさを感じて、初日から自信をなくしていたが、スタッフからコミュニケーションは言葉だけではないことを教えてもらった。それからは意思疎通ができるようになっていった。ご利用者のことを知っていく喜びを感じた。」など、感情に良い変化があったことを振り返る学生が多いです。

そして、実習を経て、保育士や幼稚園教諭を目指していた学生が、障がい者支援に興味を持ち、行田園に就職した方もいるんです!

わたし自身も学生の頃は違う職種を目指していましたが、実習を経て、障がい者支援の楽しさや奥深さに魅力を感じて、今年で14年目になりました。

また、社会福祉法人聖徳会に再就職したスタッフには、美容業、小売業、金融業、公務員など、福祉の仕事未経験の方も多く働いています!行田園でも、前職で培ってきた経験を活かして活躍してくれています!

ご利用者への『支援』ってなにするの?

行田園に入所されているご利用者への『支援』とは、どのようなことをするのか紹介したいと思います。

①生活介護(平日9:00~16:00)
 ・食事・入浴・排泄などの介助、日常生活上の支援
 ・活動に通じた身体能力、日常生活力の維持
 ・健康管理、ご利用者に応じた支援
 ・創作的活動の機会の提供

創作的活動では、季節に応じた貼り絵や塗り絵などおこなっています。ご利用者のできることやペースに合わせて、スタッフがサポートしながら作品を作っていきます。

②施設入所支援(平日16:00~9:00・土日祝)
 ・夜間における食事・入浴・排泄などの介助、日常生活上の支援
 ・夜間における健康管理、ご利用者に応じた支援
 ・余暇支援、日常生活能力の維持・向上のための支援

スタッフのお仕事は、食事や入浴、排泄などの介助ももちろんありますが、それだけではありません。
わたしたちの生活と同じで、ご利用者も洗濯物を畳んだり、掃除をしたり、他者と会話を楽しんだりして過ごしています。
例えば、洗濯物を畳むのが苦手なご利用者に対して、皺を伸ばすというポイントを言葉だけで伝えるのではなく、スタッフがご利用者と一緒におこない、見本となります。
掃除機の使用方法や整理整頓のやり方、公共交通機関の利用方法やお金の使い方など、生活で必要となることを、ご利用者一人ひとりに合わせて、お伝えしていきます。

言語コミュニケーションが難しいご利用者には、表情や反応から読み取って必要なお手伝いをします。人前で話すのが苦手なご利用者には、過ごしやすい環境作りに取り組みます。

ご利用者が日々の生活を楽しく過ごせるようにイベントを行うのも大切です。
季節の行事、散歩やドライブ、スポーツやお菓子作り、カラオケなど様々な活動をしています。
コロナ禍以前は、ショッピングモールへ買い物へ行ったり、ディズニーランドやアイドルの握手会、野球観戦、神社巡りなど、ご利用者の希望する場所への外出をたくさん取り入れていました。

(上記にあげた①生活介護、②施設入所支援の他にも、行田園では③短期入所、④日中一時支援も行っています。)

福祉の知識や技術がないからと不安になった方もいるのではないでしょうか。
はじめての福祉という方にも、一緒に働くスタッフが基本の知識や技術を丁寧に教えますので、身構えなくても大丈夫です。
楽しいことばかりではなく、時には「うまくいかないな…」「私には心を開いてくれていないんじゃないか…」など悩むこともあるでしょう。そんな時も、一緒に悩んで考えてくれるスタッフがたくさんいますよ!

「わたしにもできるかもしれない」の気持ちで、一歩前進!

どうでしたでしょうか?
ほんの少しでも「わたしにもできるかもしれない」という気持ちになっていただけましたでしょうか?

障がい者支援に必要なものは、ご利用者を思いやる気持ちです。
そして、相手の立場になり、「ご利用者は今なにを求めているのかな?」「なぜこのような行動をしているのかな?」と、一人ひとりのニーズを考える力だと、わたしは考えます。
わたしたちが日々の生活の中で関わっている家族や友人や恋人、職場の人々。これらの相手に対して、思いやりを持って関わってきた過程があるからこそ築けた信頼関係があり、意見を言い合ったりできるのではないでしょうか。
障がい者支援においても同様に、一人ひとりと向き合って築いていく信頼関係が必要であり、大事なのではないかと思います。
社会福祉法人聖徳会の社是「人愛心~すべては人を愛する心から」なのです。

あなたの優しい気持ちを、ご利用者の支援に発揮して、ご利用者やわたしたちスタッフと一緒に成長していきませんか?
福祉への一歩、わたしたちと一緒に踏み出しましょう!