職員に聞いた!心に残るご利用者との思い出エピソード
「あの時は楽しかったな~」「こんなこともあったな・・・」と、日常生活の中でも思い出として残っていることがあると思います。
そこで日々ご利用者支援をしている各事業所職員から、今でも心に残る「ご利用者との思い出エピソード」を伺いました。
見沼園職員の思い出エピソード
東京スカイツリーで (40代男性)
数年前の日帰り旅行で東京スカイツリーに行った時のことです。
団体フロアで受付後、エレベーターで天望デッキに上がる際、係がお客様の手荷物チェックをしていました。
係:「手荷物の確認行います。失礼します。こちらは「おむつ」「ビニール袋」「着替え」でございますね。ありがとうございます…」
など、ご利用者の手荷物チェックを繰り返し行っていました。
「おむつ」「ビニール袋」「着替え」を1人、2人ではなく、十数人繰り返し確認をしていました。
そのうち私の番になり手荷物チェックを行う際、
係:「お客様のおむつ・ビニール袋・着替えですよね」
と半分決めつけで聞かれたのです。
えっ!と、私が困惑していると、ご利用者がすかさず「(この人は)職員です。担当です」と言ってくださいました。
私のことを「職員です。担当です!」と伝えてくださったことはうれしかったのですが、なんとなく複雑な思いが残るエピソードになりました。
育休明けの出勤初日 (小林美里さん)
第3子出産後、育児休業明けの初出勤!!
ドキドキ、わくわく、不安と緊張の出勤日。
ロビーにいるご利用者から「あ~、来た来た!」中には私を見ながら、なにやらにやにやするご利用者、、、!
1年ぶりの出勤で不安・緊張があった日でしたが、ご利用者の様子で徐々に緊張もほぐれ始めました。
全ご利用者へあいさつしようと棟内へ行くと、元気な声と温かい歓迎ムード!
そして、あるご利用者からは「この人知ってる~」との声!!
「戻ってきた~」と握手してくれるご利用者!
また、お腹の赤ちゃんは?とお腹を触ってくれるご利用者も!
1年お休みをしていたにも関わらず、私のことを覚えてくれていたご利用者に感動したのは言うまでもありません。
職場復帰に際し、不安と緊張していたことに申し訳ない気持ちになりながらも、戻ってきてよかった!!と思いました。
今でもお仕事がんばろう!と思うエピソードです。(笑)
行田園職員の思い出エピソード
勝利を呼び寄せるS様! (30代男性)
まだコロナウイルスの心配がない時代、ご利用者S様の担当だった私は、一緒に東京ドームへ野球観戦に行きました。
S様は野球がとてもお好きな方で、熱狂的な巨人ファン。
なんと、S様が観戦した試合は、必ず巨人が勝利する「伝説」があると先輩職員から聞いていました。
観に行った試合は巨人vs阪神戦!!
8回が終わった時点で巨人1-2阪神という巨人には不利な状況。
そして最終回・・・巨人の攻撃!
私は内心「やっぱ伝説なんかないよな~」と思いつつ横を見ると、S様は、あきらめず祈るように応援を続けているのです。
この後、驚きの展開が・・・
なんと、最終回の土壇場で同点に追いつき延長戦へ突入!
そして接戦の末、逆転し巨人がサヨナラ勝ちを収めたのです!!
S様と私は声を上げて喜びハイタッチ!!
きっと、S様のあきらめないジャイアンツ愛が、巨人を勝利へと導いたのしょう。
現在は、コロナ禍のため観戦には行けていませんが、先日S様が「コロナ終わったらまた、東京ドーム行きたいね!」と私に伝えてくださいました。
一日でも早く、コロナが収束することを願うばかりです。
心を開いてくれた個別バスハイク (30代女性)
新卒入職後で私が担当を受け持ったM様。少し担当から離れた時期もありましたが、数年前にも再度私が担当となりました。
その時に(2019年)にM様と二人だけの個別バスハイクで、行田の名勝地、古代蓮の里とさきたま古墳へ出かけました。
私は少し離れた場所からM様を見守っていましたが、目が合うとすぐに近寄り笑顔になったり、私と他の観光者との違いを理解なさっている様子が見られ、うれしく感じました。
試しに小走りで追いかけっこみたいなことをしたのですが、すぐに追いかけて(?)くれたり、私が手を差し出せばすぐにM様からも手を伸ばしてくれたり・・・。
行田園内で過ごしている時よりも、M様が心を開いてくださっている様子がとてもうれしかったです。
行田園就職後、はじめての私の担当ご利用者になったM様。
お話することが出来ない方なので、言葉でのコミュニケーションは難しいタイプです。
ですが、ご自分の名前を理解していたり、喜怒哀楽もあります。
言葉以外の関わり方、コミュニケーションを学んだ当時のことも思い出し、M様との個別バスハイクは良い思い出となっています。
また、おやつに選んだアイスが美味しかったようで、ニコニコと満面の笑みで食べていたM様の姿はとても可愛らしかったです。
ポコ・ア・ポコ職員の思い出エピソード
お寿司と自転車 (木村拓也さん)
ポコ・ア・ポコへ異動する前に勤務していた見沼園でのことです。
ご利用者と付き添いサービスでお寿司を羽生イオンまで食べに行くことになりました。
普段は公共交通機関をほぼ使わないような方ですが、ご本人から「バスに乗って買い物に行きたい!」というご希望があり、今でも鮮明に覚えてます。
お寿司屋(回転寿司)さんでは、他のレーンに流れているお寿司も取ろうとして、必死に止めたことも良い思い出になっています。
ポコ・ア・ポコでの心に残る思い出は、ご利用者と自転車の乗れる公園に行ったことです。
その時一緒に行った2人の子どもたちは、自転車に乗る経験も浅かったと記憶しています。
しかし広場で自転車を乗ると、目をキラキラと輝かせ素敵な笑顔で、一生懸命楽しそうに乗っていました。
その後みんなで食べたカレーうどん。
当時は、まだ小さくて食べきれなく残してしまいましたが、今はそれ以上の量でもペロッと食べられてしまうくらい大きくなりました。
その時から今まで2、3年ほど経過してますが、子どもたちの成長を逐一思い出すことができます。
早く飛ばしたい!ペットボトルロケット (40代女性)
ポコ・ア・ポコがまだ行田園内の一室にあった頃の話です。
工作でペットボトルロケットを作ったのですが、週1回のみのご利用者Y様がロケットを飛ばそうとする時に限っていつも雨。
なぜだか、Y様のご利用日に天気が崩れることが多く、しかも雨の時に勤務していた職員が毎回同じだったため「誰か雨男、雨女がいるのでは?」との話で盛り上がりました。
今でもペットボトルロケットは、ポコの夏の定番工作となっています。
毎年工作をしながら、Y様のロケットを飛ばすまでの過程も楽しかったなあ~と、思い出します。
ちなみに、Y様のペットボトルロケットは1か月かかってしまいましたが、無事に飛ばすことができました。
グループホームルーチェ職員の思い出エピソード
日常の生活の中で (松本匡央さん)
ルーチェ2がスタートしてちょうど1年が経った頃のことです。
日曜勤務になったとき、ご利用者10人位と大縄飛びを行い、みんなで楽しく飛んでいたことが良い思い出です。
大縄跳びなんて、子ども時代からしたことない方が大半ですよね。懐かしい遊びです!
それから、数か月前ご利用者と一緒に行った買い物も楽しかった思い出です。
ご利用者が、洋服をどれがいいか楽しみながら選んでいる姿は、日頃は見られないものでした。
自ら選んだ服を他の職員にも見てもらった時に「似合ってるよ!」と声をかけられ、満面の笑みで喜ぶ姿は、私にとってもうれしかったです。
(コロナ禍の中、2年間外出が通常通りできず、規制の中での限られた思い出です。アフターコロナで、たくさんの思い出を作りたいです。)
外食での笑顔 (島田かほりさん)
ルーチェに異動する前の見沼園で、N.H様と外出をした時が思い出に残っています。
基本的には少食なご利用者ですが、外出で「白いご飯が食べたい!」とリクエストをいただき、外出計画を立てました。
行田市内のみでしたが、買い物も兼ねて外食に行きました。
N.H様が選んだ美味しそうな定食は、通常のN.H様からすると食べきれない量でしたが、笑顔で完食!
この時の満足そうな表情が忘れられません。
毎日小さな思い出の積み重ねで・・・
事業所での行事や、ご利用者と外出した時のことなど、日々何気なく過ごしている中にもいろいろなことがあり、些細なことでも職員にとっても良い思い出になっています。
私自身ご利用者の検温するとき、キャラクターや動物の服を着ている方のキャラクター等に向けて「〇〇さん熱測りますね」と非接触体温計をかざそうとすると、「こっち!」と笑って首元を指さしてくださるなど、ちょっと機嫌斜めだったご利用者が笑顔に変わると、とてもうれしく思います。
ほかにも、朝食準備の時に、頭の中に流れている歌を口ずさんでしまい、「頭からこの曲が離れない!」と私が言うと、リビングにいた2名のご利用者がケラケラ笑っていたことを、いつも思い出します。
ご利用者の皆さんは歌が大好き。「カラオケに行きたい」と希望している方もおります。
コロナ終息後に希望を叶えてあげたい、希望が叶えられたなら、また楽しい思う出が増えるな…と私もその時を心待ちにしています。
この記事をまとめる機会に、他事業所職員の思い出エピソードを教えていただきました。
事業所は違っても、職員の誰もが「心温まるもの思い出」があることを知りました。
業務上大変なことはもちろんありますが、楽しい思い出があるとそれを励みにしてがんばことができると思います。
今後もご利用者と共有するたくさん思い出を、もっともっと作って行きたいです。
お読みいただきありがとうございました!
聖徳会でのお仕事に興味のある方、まず見学に来てみませんか?
見学だけでも、あなたにとって思い出となる何かが待っているかもしれませんよ!?