コロナ禍でも実践できた!ウィズコロナ時代にご利用者に喜ばれる行事!

5月に感染症法上「5類」に見直すとされている新型コロナウイルス感染症。
2020年、日本全体が自粛モードになった当初、社会福祉法人聖徳会行田園でもご利用者の外出の機会を減少せざるを得なくなりました。
そのような情勢の中でも、ご利用者のみなさまに楽しんでいただけるように、施設内行事に力を入れて取り組みました!

コロナ禍以前は多かった外出!「外出なし」での、学びや楽しみをどうしていく!?

コロナ禍以前はどうだったのかというと、行田園では外出の機会がたくさんありました。

●施設外での様々な行事に参加
地域のお祭り、近隣小学校の文化祭や市のスポーツ大会など、多くの人と繋がり、『社会性』を学ぶ機会になっていました。

●買い物に行く
お店で日用品や衣類など必要なものをご自分で購入して『お金の使い方』を学んだり、電車など公共機関を利用することで『社会のルール』を学ぶことができていました。

●趣味や好きなことをする
ご利用者ひとりひとりの希望の実現や趣味を楽しむことができていました。野球観戦、映画、カラオケ、アイドル握手会など好きなことを楽しんだり、おいしいものを食べたりすることが、『心の健康』にも繋がっていました。

突然、外出できなくなった日々が始まってしまいました。
上記のような「外での学びや楽しみ」を行田園内だけでも得られるように、今まで以上に施設内行事に力を入れることにしました。

コロナ禍でも楽しもう!行田園職員の本気をお見せします!

コロナ禍以前にあった行事を、コロナ禍でも楽しめるように工夫を凝らしました。その一部を紹介します。

行田園神社で『初詣』

■コロナ禍以前 
行田市にある神社に初詣に行っていました。

■コロナ禍の工夫ポイント!

行田園神社を設営

実際にくぐれる大きさの鳥居は迫力満点!小銭も作成してお賽銭をすることも可能。一連の流れを体験できるように職員が一生懸命作りました。 

夜のイベント!『花火』

■コロナ禍以前
秋に開催される「こうのす花火大会」に行っていました。
この花火大会は、世界最大の打ち上げ花火として正四尺玉が打ち上げられ、ギネス世界記録に認定された有名な大会です。

■コロナ禍の工夫ポイント!

手持ち花火&屋上から花火見物

手持ち花火、子どもの頃はしても、その後はすっかりご無沙汰している人が多いですよね。実際に自分の手にもって花火が花咲いたときにはちょっと感動です!
また、近隣の市で花火が上がるという情報を入手したときは、行田園の屋上から眺めて楽しみました。気分を盛り上げる「綿あめ」もご利用者に好評でした。

『行田園祭』でインスタ映え!

■コロナ禍以前
行田園の一大イベントの行田園祭は、ご利用者家族や地元地域の方々も来園。
広い中庭に模擬店をたくさん出して、お祭りを楽しんでいました。

■コロナ禍の工夫ポイント!

お祭り会場を分散
写真撮影スポットを設営

密を避けるために会場をいくつかに分けました。
ご家族や地域の方々の来園は控えていただいたので、お祭りの情報発信をすることにしました。
写真撮影スポットをたくさん作り、撮った写真をInstagramにアップ!
ご家族にはラインで写真を送るなど、ご利用者の楽しんでいる様子を共有させていただきました。

イベント盛りだくさんの『クリスマス会』

■コロナ禍以前
行田園のクリスマス会はとても華やか。
ひとつの場所に集まって、豪華なイルミネーションや食事、プレゼント贈呈や盛りだくさんのゲームを楽しんでいました。

■コロナ禍の工夫ポイント!

見て楽しもう!
プレゼントは「サンタがそりでお部屋へ配る」!

接触を避けるため、見て楽しめるものを多く取り入れました。
職員の出し物を動画撮影。いくつものテレビで同時配信した年もありました。
また、ひとつの会場に集まってプレゼントを配っていましたが、各居室へプレゼントを配りに行くという方法に変えるためソリを作成したり、工夫を凝らしました。

ご利用者に人気の行事をご紹介!

続いては、コロナ禍になってから始めた行事をご利用者の声と共に紹介します。

1番人気は『食事会』

■コロナ禍以前
希望をとって、好きなところへ外食していました。


■コロナ禍の取り組み

テイクアウト・宅配 食事会開催

ご利用者のみなさまそれぞれに食べたいものが違います。
複数回の開催にて、ご自分が希望する食事会にご参加いただきました。
事前にメニューを見て選んでいただき、職員が買い出しに行きました。
(宅配ピザ、お寿司、ハンバーガー、うなぎやラーメンなど、さまざまな食事会を実施。)

■ご利用者の声
「うなぎ美味しくてあっという間になくなったよ!」
「次は何食べようかな?食べたことがないやつがいいな!」  


  

食堂がお店に!『訪問販売』

■コロナ禍以前
月に数回の外出日があり、数名での買い物に行っていました。希望があれば個別でも対応していました。


■コロナ禍の取り組み

訪問販売、ECサイトの活用

食堂で訪問販売を実施。
蜜をさけるために人数制限をして、衣類、日用品、お菓子など、買い物を楽しみました。
(職員と一緒にPCを見て、ネット購入も実施しています。)

■ご利用者の声
「実際に試着できるので助かります。」
「好きなものを選べて楽しいよ!」


行田園のガーデンで芋ほり体験!

■コロナ禍以前
バスで公園まで行って、お散歩をしながら季節を感じていました。


■コロナ禍の取り組み

行田園ガーデン

窓から見える位置に、お花や野菜の成長を楽しむことのできるガーデンを作りました。
多種類の野菜を栽培して、季節の野菜を収穫する体験ができています。
また、収穫したさつま芋をスイートポテトに調理したり、とても良い経験になっています。
■ご利用者の声
「大きいお芋がとれた時は嬉しかったよ。」 
「甘いスイートポテト美味しかったです!また、来年が楽しみです。」

ウィズコロナでも楽しい毎日を!

行田園ではコロナ禍になってから、外出の制限だけではなく、食堂の座席の見直し、日課の見直しなど、密を避けるための改善をしました。
マスクを常時することに抵抗のあるご利用者も多く、マスクをすることに慣れていくことも取り組みのひとつでした。
さまざまな変化に戸惑うご利用者もいましたが、ご利用者も職員も、そしてご家族にも協力していただき、新型コロナウイルス感染症予防に取り組みました。

この記事で紹介した行事は、ほんの一部です。
今まで行っていた行事をパワーアップしたり、外で経験していた行事を施設内で体験できるように工夫したり、職員が一丸となり取り組んでいます。
また、行事だけではなく、中庭でボール遊びやバトミントンをしたり、お花を摘んで花冠を作ったり、なにげない時間を楽しめるよう支援しています。

ご利用者の日々の生活が楽しく充実したものになるように、職員たちで意見を出し合い、これからも盛り上げていきたいと思います!